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Column

営業の属人化は「人」ではなく
「コスト構造」の問題

営業設計 / 属人化解消 ・ 2026.05.20 ・ 読了目安 4分
ホワイトボードを使って営業フローを整理する二人のビジネスパーソン

営業の属人化は「優秀な人がいないから」起きるのではありません。引き継ぎ・初動・記録の前提が定まっていないから起きます。先に結論を書きます。営業フローを定義し、進捗とナレッジを共有する仕組みを整えるだけで、年間コストが70%下がった実例が出始めています。差を作ったのは人材ではなく、設計の有無でした。

3 Points

「人の問題」に見えるものの正体

01
SYMPTOM
属人化は表に出るときには「人」のせいに見える

現場で起きていることを並べると、原因が人ではなくプロセス側にあることが見えてきます。

  • 受注後の引き継ぎ情報が、担当者のメールフォルダにしか残っていない

  • 商談メモがGoogleドライブ・チャット・個人ノートに散らばっている

  • 担当が変わった瞬間、顧客に同じ質問を二度させてしまう

共通しているのは、営業フローと共有の仕組みが定義されていないという一点です。「あの人が抜けると回らない」という現象は、結果であって原因ではありません。

02
STRUCTURE
70%削減の正体は「単価の高い時間」をどこから外したか

公開されている削減事例では、アポ→準備→ヒアリング→提案→クロージングの各段階で必要情報をフォーマット化し、進捗を全員が見える状態に揃えただけで、引き継ぎ失敗による積み残し案件100件以上が解消されています。減ったのは新規ツール費ではありません。「やり直し・聞き直し・探し直し」に消えていた時間です。

属人化は人件費が消える形ではなく、再作業時間として静かに積み上がるため、現場では気づきにくい構造をしています。だからこそ、削減幅は大きく出ます。

03
ORDER
順番を間違えない——ツールはあとから決まる

よくある失敗は、CRMSFAを先に導入して「うちには合わなかった」と元のExcelに戻ることです。順番を入れ替えるだけで結果が変わります。まず先に決めるべきは、ツールではなく次の三点です。

  • どの工程で、何を記録するか

  • 誰がそれを見て、いつ判断に使うか

  • 担当が変わるとき、何を渡せば顧客対応が止まらないか

この三点が言語化された状態で初めて、ツール選定の議論が意味を持ちます。逆の順番だと、機能比較で時間を使ったあと、結局運用されないという同じ場所に戻ってきます。

Conclusion

削減幅の大きさは「設計の順番」で決まる

70%という数字は新しいツールを買って生まれたものではなく、営業フローを定義し直しただけで生まれた数字です。AIや新しいSaaSを検討する前に、引き継ぎと初動の前提を言葉にすること。それが、同じ予算でも最も再現性の高い投資判断になります。

浅井翔

浅井 翔(Sho Asai)

HIUP LLC 代表 / Brevo Master Partner

RevOpsCX設計の実務支援を行うHIUP LLC代表。Brevo公式マスターパートナーとして日本市場におけるCRM/MA導入支援を多数手がける。

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